【大切なお知らせ】サロンクローズと、2027年からの新たな活動について
1998年から28年間の間、続けてきたスペイン料理の自宅サロンを、今年の12月末で一度区切りをつける決心をいたしました。
1994年から約4年近くスペインに滞在し、たくさんのママたちや調理師学校の恩師たちからスペイン料理やバスク料理を教えてもらった私は、帰国後、当時渋谷にあった友人の飲食店を借りて、スペイン料理のレッスンを始めました。「日本の多くの方たちに、私が教えてもらった料理を広めていきたい」という熱い思いが、私を突き動かすきっかけでした。
当時の屋号は「ら・えすこーば」。日本語でいうと「ホウキ」を意味します。『魔女の宅急便』でキキが乗っている、あのホウキです。スペイン、とりわけ北部には魔女伝説が根付いていて、ナヴァーラ地方にある「スガラムルディ」という村には、年に一度魔女の集会を行う洞窟があります。また、古代ケルト人が暮らしたガリシア地方では、今でもメイガ(ガリシア語の魔女)伝説が残っています。
もともと魔女は、薬草学に詳しく、自然の力を借りて人々に癒しを与えるヒーラー。私はスペインの食文化を通じて、多くの方に喜びと癒しを与えたいという気持ちで、帰国後はスペイン料理教室を主宰し、活動を開始したいと思っていました。そして、「ホウキ」を活動名にした決定打は、30年来の親友、アンパロの言葉。彼女が学生時代に留学したロンドンに、1件スパニッシュレストランがあり、その名が「エスコーバ」だったということ。私は「もう、これしかない」と思い、「魔女」をトレードマークに、ひらがなの「ら・えすこーば」で活動を開始することにしました。アンパロとの思い出が詰まった屋号でのスタートを切りたかったからです。
さて、レッスンを始めるのはいいけれど、問題は生徒です。当時、浅草でわずか7名しかいなかった「幇間(ほうかん:男芸者と言って、芸者さんの踊りの間にお客さんを笑わせる役目の人)」の友人がいて、彼を通じて日本の伝統芸能に強い編集者の方をご紹介いただきました。とても顔の広いその方が、あれよあれよという間に生徒を集めてくださり、私の友人たちも含めて、なんとかスタートを切ることができました。私が勉強したスペイン語学校や、知り合いのスパニッシュレストランにもチラシを置かせてもらうなど、多くの方に協力を仰ぎました。
レッスンでは、本当にたくさんの方との出逢いがありました。当時20代だった生徒たちも今ではお母さんとなり、現在もSNSで繋がっていること、本当に嬉しく思います。また、生徒さんたちが人を紹介してくださったおかげで、なんとかこれまで続けてくることができました。さらに、バーの経営者やスパニッシュレストランのシェフの方たちも学びに来てくださり、時には私もお店に立つことがありました。
また、料理には欠かせないワインの分野や、食文化を伝えるイベントなどでは、各分野のプロフェッショナルな方たちとコラボさせていただきました。大井町ワインバーLOS VINOSの櫻井一都ソムリエ、五反田シェリーミュージアムの中瀬航也館長、チャコリの伝道師・高橋綾乃ソムリエ、そして今は亡き偉大なるフォトグラファー・菅原千代志さんとはバスク友好会でもご一緒させていただきました。皆様には大変勉強をさせていただき、私の料理に彩りを与えていただくことができました。
今思えば、私がお教えしてきたというよりも、私とかかわった皆さまから多くの気付きと学び、そしてたくさんの愛と勇気を受け取ることができたと思っています。これまで、私とかかわってくださった皆様、今まで本当にありがとうございました。この場をお借りして深く御礼申し上げます。
さて、今後の活動についてですが、料理家をやめるわけではありません。
ひとつは、特定の場所を持たない【旅するスペイン食文化エバンジェリスト(伝道師)】としての活動。一般家庭のキッチン、飲食店、イベント会場など、ありとあらゆる場所へ、私がマイパエリア鍋や土鍋を抱えて赴きます。
「おうちで本格的なスペイン料理の出張ディナーを楽しみたい」
「飲食店のメニュー監修や、オリーブオイルセミナーを開いてほしい」
「カルチャーセンターやイベントで、スペインの食文化を熱く語ってほしい」
すでに行っている一部の活動を本格始動させ、皆さまの「呼び声」があれば、どこへでも本場の熱い風をお届けに参ります!
1月には、品川区のカルチャーセンターでの講座も決定いたし、こちらの詳細・募集開始は11月20日頃にお知らせいたします。
もうひとつは、【文筆家】としての活動です。
実は以前から、料理と同じくらい「言葉」で表現することに深い魅力を感じていました。これからは料理家の肩書きや本名を一度脇に置き、本格的に文筆活動をスタートいたします。新しく開設するnote(ノート)では、「#ノスタルジックスペイン」と題したエッセイを発信していきます。スペインへの郷愁や日々の愛おしい出来事を、言葉の温度そのままに綴っていく予定です。
また、水面下で進めてきた小説執筆の挑戦についても、来年1月中旬頃には結果がでますで、状況によってはnoteで配信します。ゆくゆくは文学フリマなどにも参加し、読み手の皆さまとの交流も楽しみたいと思っています。私が紡ぐ物語の世界では、現実では難しいミラクルな現象を呼び起こし、最後はハッピーエンドで読者を夢の世界に導きたいと思っています💛
これまで自分の直感を信じて進んできた28年。周囲からは「もっと前に出ろ」「チャンスを掴め」と言われ続けてきました。確かに多くのチャンスはありましたが、自分の心に響かないことには動くことができませんでした。他人から見たら「もったいない人生」だったかもしれません。でも、私としては、これまでの人生に一ミリの後悔もありません。というのも、今現在の私の好奇心は萎むどころかますます膨れ上がり、エネルギーに満ちあふれているからです。
12月末までの残り3ヶ月は、これまでの感謝を全力で込めて、現在のサロンレッスンを最高に楽しくやり切ります!まだお席がありますので、お時間がありましたら、山田に逢いに来てください。いつでもお待ちしています💛
新しく始める「包丁とペン」の旅を、これからもあたたかく見守り、応援していただけたら最高に幸せです。どうぞよろしくお願いいたします!

